久々の更新ですが…

発信のほとんどはTwitterもとい、Xで行っているためこちらがおざなりになってしまっています。

とはいっても文章量が多く書けるのでブログの存在もしっかり認識して発信するべきですね……。


ということで今回の12月定例会はいつもにまして色々と物議を醸す議案があったので、ブログでも書き残しておこうと思います。


子ども医療費の助成拡大が進みます

 若干この医療費助成を進めることは選挙時から既定路線ではあったものの、どのくらいサービスを良くするかは予想がつきませんでした。以下の拡大が来年7月から実施予定になります。

高校生までが医療費助成の対象になりました。

②所得制限にかかっている世帯は1医療機関につき月2回まで800円限度の費用負担で利用可能(3回目以降は負担なし)

入院は全額助成


 二つ目の項目がとくに重要かなと思っています、芦屋市の中学生を子育てする世帯の約4割に関わる問題ですね。

 今までは毎回3割負担で病院に費用を払っていました。これが一つの病院で月最大1600円払えばそれ以降は支払いをしなくてよくなります。少し気を付けておくことは薬局でも800円払う必要がある、セカンドオピニオンなど利用しても800円払う必要がある、ということですね。つまり病院で診察して、薬局で薬をもらう場合は1600円がかかるということで。

 それでも負担はだいぶ軽減されるのではないかなと思います。

 あと入院の全額助成もとても助かりますね……我が子も少し厄介な病気で定期的に検査入院をするので内心はとても助かります。


 ただしこのサービスの出どころも市の税金に他ならず、好き放題使えばサービスの維持はできません。実際に子ども医療費の無償化!と銘打ったのちに、有料に戻すまちもありますから、それなりに財政への負担があります、芦屋市では現行制度は2.8億円かかっているのに対し、この助成拡大で見込む追加費用は2.2億円と予想されています(実際はもっとかかるんじゃないの!って僕は予想してます)

 なので、子どもの健康維持のために早期に病院に行くことは大事ですが、むやみな利用をすると結局後世の子どもたちに迷惑をかけてしまうことにも繋がるかもしれませんので、適切な医療で適切な健康に結びつくよう芦屋市みんなでこのサービス維持に努める環境整備をしていかなくてはなと思います。


前代未聞の教育委員の否決……

 その後も議会に多数のご意見を頂いております。なのであらためて説明をしておこうと思います。それでも中々理解を得られるのは難しいなとは思いますが…

 まずもって外部の知見を取り入れること、これは賛成です。後述する「事務移管に関する議案」も新しい取組みを応援する内容です。この数年間でもITを取り入れた教育分野がどんどん開拓されたり、幼児教育の重要性が挙げられるようになったり。英語学習についても取り組む時期が早いほど成長に結びつきます。あらゆる子どもへの理解が伴う環境整備も教育者だけでなく福祉の知見など、様々な方からの意見を踏まえた環境整備が求められるのが教育現場だと思います。


 芦屋の教育委員は4名います。弁護士の方、小児科の方、PTAの方、教育に携わる方。今回は教育者の枠をどうするか、ということで後任を選ぶことになりました。

 他の議員のブログでも説明がありましたが、後任者の居住地が遠方であること、ここがやはり話のネックになりました。教育委員に求められる特性として「住民による意思決定(レイマンコントロール)」というものがあります。広く地域住民の意向を反映した教育行政を実現するというものなのですが、最初は芦屋市に縁がなくても良いと思っています。ただ、教育委員に任命されたならば、しっかりと芦屋の幼保、小中と関わりをもってその地域性を見ていただいた上、芦屋にふさわしい教育を考えて頂きたいと思います。シンプルに遠方すぎると午前中で終わったりもする幼稚園や行事を観に行くことは無理じゃないかな…と思うものがあります。


 一つの例として見ているのは苫野一徳さんという教育者の方が、兵庫県から熊本市の距離で熊本市の教育委員に任命されています。このケースを参考に考たこともあるのですが、移動距離の違いがあることや、苫野さんは熊本大学で常勤の准教授でもあられることから、その地域への関わり具合の差もあります。少し同様のケースとしては捉えずらいのかなと感じました。


 また九州の方でオンライン会議で教育委員の会議を開いたケースをご紹介頂きました。これを確認したのですが、コロナ禍での密集を防ぐために別の個室に移ってのオンライン会議を実施したようで、自宅でもどこでも出席できる!という計らいではないようでした。遠方になる場合なんかは個人情報の取り扱いの難しさもあるため、行政がオンライン対応していくことは難しいと思います。万が一情報流失したときを考えると採用できないのだろうなと。

 委員の任命に関する議案って、どこまでいっても「その人の頑張り次第でどうにでも変わってくる」ものですし、基本的に反対されることってやはりありません、今回は異例です。(この方もしたいと思って頂けているならお願いしても良いのでは…)という議論もありましたが、物理的にリスクがあると捉えての反対でした。

 ここから2か月ほど教育委員は1名欠員の状態になるため、良くない状態が続くことは確かです。議員は教育委員の推薦をすることはできませんので、市長の出される次の提案に期待しています。



教育委員会⇒市長へ仕事を移します

 とくに社会教育の部門です。今まで教育委員会で管轄していたスポーツ関係、芸術文化関係、図書館が市長の管轄へと移管されることを決めました。

 これも芦屋の議会ではかなり話し合いをしたものになります。実は他市では社会教育部門の事務移管(教委⇒市長へ)が結構行われていて、市いわく「他市ではそんなに熱い議論もなくサラッと決まった内容」のようでした。

 国では2007年からスポーツ・文化部門を首長部局へ移管可能、2019年から図書館・博物館なども移管が可能と進めていて、この狙いは文化資源を観光や地域振興に活用したり、教育機関などに福祉部門との連携をしたりと社会教育の枠を超えてあらゆる連携が進めやすくなる!というところでした。


 ただ難しいのがそれの好事例を見つけることが中々できないこと。事務移管をしている市は多いのに具体例があまり見つからず「それって教育委員会でも連携できますよね?」みたいな事案も多々……。

 あとは教育の中立性をどう担保するか、というところが一番議論しないといけないなと思った部分でした。教育委員会が市長から独立した機関なのは、そもそも政治的中立性を高めるためにあります。市長も議員も政治的思想に多少の偏りがあることは否めませんから、その政治思想の偏りによって教育内容が右往左往しない、最悪の話なら第二次世界大戦のような教育思想にしない、ということです。例えば図書館法では図書館協議会の設置ができることを挙げていたりと第三者機関を入れることができるので一定、教育の中立性を見て捉えることは可能かと思います。

 これも結構賛否の意見が割れたのですが、ここまでしっかり議論したからには事務移管によって何かしら成果と言えるような実例を出してね、という願いを込めて賛成しました。

 

あさうみ洋一郎 -芦屋みらい-

兵庫県芦屋市で日本維新の会の市議会議員として政治活動をしています。 ただいま31歳、7歳の娘と3歳の息子を子育てしながら活動しています!

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